田野町
田野町は高知県東部に位置する、四国一小さな町。南部は奈半利川から太平洋にかけて肥沃な大地が広がり、北部は四国山脈の支脈に属します。古くから魚梁瀬原始林を背景とした製材業で栄えたほか、漁業や農業も行われてきました。さらには幕末の若き二十三士が眠る町としても有名で、彼らの墓や、その中心となった人物・清岡道之助の旧邸には今も多くの人が訪れます。他に高知県出身で初の内閣総理大臣・浜口雄幸が育った町でもあり、熱き歴史の香りは今も、四国一小さな町に漂っています。
田野町観光スポット
岡御殿
岡御殿は土佐藩主が参勤交代の際に宿泊したという屋敷で、今なお当時の面影を残すその建物は県の有形指定文化財にも指定されています。岡家は田野五人衆(または七人衆)の一人として知られており、屋号を「米屋」という豪商だったそうです。屋敷内は藩主が休んだと言われる“上段の間”や、家老が控えた“次の間”、さらに湯殿や便所までがそのままに残されていて、歴史の重みを感じられる場所となっています。
二十三士の墓
田野町の福田寺には、整然と並ぶ23の墓があります。この墓に眠るのは、土佐勤皇党に傾倒した若き志士たち。投獄された土佐勤皇党の党首・武市瑞山を救おうと、同町出身の清岡道之助を中心に立ち上がりました。藩から追われた23人は野根山街道を抜けて阿波へと逃亡を図りますが、そこで捕らえられ、土佐へと連れ戻されてしまいます。そして反逆者として奈半利川の河原で斬首刑を科されたのです。23人の平均年齢はわずか25歳だったと言います。彼らの遺体はみなこの福田寺に埋葬され、今も多くの人がお参りに訪れる場所となっています。
清岡道之助旧邸
土佐二十三士を率いた清岡道之助。彼の生家はここ田野町に残されています。清岡道之助は幕末の志士の一人で、土佐勤皇党に傾倒した人物でした。土佐勤皇党の党首武市瑞山を釈放し、藩政改革を行うよう幕府に要求するも、反逆者として結局は斬首刑に。道之助は若き頃の坂本龍馬とも交流があったと言われており、彼の死を知った際龍馬は、諌めを聞かずに突っ走ったその短慮を責め、嘆き悲しんだと言われています。
浜口雄幸旧邸
高知県出身で初の総理大臣となった、浜口雄幸の屋敷。雄幸は高知市に生まれ、後に田野町の浜口義立の養子となりました。東京帝大法科大学を卒業後、大蔵省に入り、内閣総理大臣にまで上り詰めた偉大な人物。彼が暮らした屋敷の前には、彼の胸像とともに、“なすことの いまだ終わらず 春を待つ”という雄幸直筆の碑が建っています。
だるま夕日
田野町では運が良ければ、だるま夕日を観察することができます。だるま夕日とは、夕日がちょうど海に沈もうとする瞬間に大気温と海水温の差によって光の屈折が生じて、海面にもう一つ夕日が現れ、だるまのように見えると言うもの。だるま夕日がもっともよく見ることができるのは、秋から冬にかけて。この時期には気温が低くなるため、海水温との差が生じやすいのです。暖冬傾向が続き、お目にかかる機会が少なくなってきましたが、一度見たら忘れられない美しさであることは、間違いありません。
田野町祭り・イベント
「日本一大きなキャンドルを灯そう!」
<10月28日、11月4日、18日、12月8・9日(一泊二日)>
12月22日の「イルミネーション点灯式&日本一大きなキャンドルを灯そう!(仮称)」イベントに向けて、田野町では全5回に渡って日本一大きなエコキャンドル作りに取り掛かっています。このイベント、ただキャンドルを作るというだけではなく、岡御殿など文化財の見学やだるま夕日の鑑賞などのイベントも行われ、田野町の魅力を堪能できるようになっているのが魅力。地元の人たちが力を合わせた、あたたかなイベントです。
田野町歴史・文化
田野町には藩政時代に郡奉行所がおかれ、芸西地方の文化・政治・経済の中心となりました。特に経済では早くから資本主義が発達し、田野五人衆あるいは七人衆と呼ばれる豪商が誕生。森林の資源開発を軸に、藩の御用商人として力を持ちました。幕末には田野町出身の清岡道之助を中心に23人の志士が集結。武市瑞山の釈放をめぐって土佐藩と対峙しますが、結局は反逆罪で捕らえられ、全員が斬首刑となりました。しかし彼らの熱き志は後世再評価されるようになり、田野町は二十三士の眠る町として有名になっています。明治21年に田野村、大正9年に田野町となり、現在に至っています。
田野町自然・産業
田野町は奈半利川の西岸域に位置し、南には黒潮流れる太平洋が広がっています。このため漁業が盛んで、一本釣りや大敷網漁などが古くから行われてきました。さらに河口付近の肥沃な大地では、野菜の施設園芸栽培も行われ、ナスやピーマンなどが田野町の特産品となっています。また北部に広がる魚梁瀬原始林を背景に、製材業でも栄え、奈半利町とともに林業の町としても有名になりました。気候は一年を通じて温暖で、降雪はほとんどありません。
田野町特産品
鮎せんべい
鮎せんべいはその名の通り、鮎の形をしたおせんべい。生地には鮎を日干ししたものを粉末にして練りこんでいるそうで、コクのある、独特の風味が漂います。一枚一枚手手焼きで作られる貴重なおせんべい。数に限りがあるので、予約しておいたほうがよさそうです。
二十三士饅頭
二十三人の志士にちなんで作られた、田野町の特産品。田野町を訪れたおみやげに人気のお菓子です。
杉製品
古くから林業の町として発展した田野町。そんな田野町では今でも、魚梁瀬杉を使った伝統工芸が息づいています。杉製品の魅力はあたたかさと上品な風合い。テーブルやイス、おもちゃ、器など、どれも自然のぬくもりが伝わってくるよう。田野町の風景とともに、いつまでも大切にしたい工芸品です。
施設園芸野菜
田野町の奈半利川河口では、肥沃な大地と温暖な気候を利用して、施設園芸栽培が行われています。特にナスやピーマンは全国にも出荷される特産品。田野町の道の駅や駅前の直売所では、採れたての新鮮な野菜が売られていて、人気を集めています。
田野町宿泊施設
二十三士温泉
若き二十三人の志士にちなんでこの名前がつけられた、二十三士温泉。大浴場のほかサウナ、開放的な露天風呂と露天の寝湯もあり、のんびりと温泉を楽しむことができます。奈半利川を眼下に眺めながら、遠い歴史に思いを馳せてみるのはいかがでしょうか。
■ 所在地:安芸郡田野町636−1
■ 連絡先: TEL 0887-32-1210
田野町アクセス
高知駅からJR土讃線、土佐くろしお鉄道で約1時間、「田野駅」下車。
高知市街から55号を約54km、1時間20分。
田野町役場
■ 田野町役場所在地:〒781-6410 高知県安芸郡田野町1828-5
■ 連絡先: TEL 0887-38-2811 FAX 0887-38-2044





